整骨院やマッサージ店などで
「骨盤が歪んでますね」と言われた。
そして、骨盤矯正を受けたけど、なかなか腰痛が治らない。
そんな経験をされた方も少なくないと思います。
このブログでは、理学療法士として医療現場に関わってきた私が
「骨盤の歪み」という概念についてと、腰痛との関係をお伝えします。
骨盤が歪むのか?
結論、「骨盤の歪み」は半分本当で、半分誇張されています。
骨盤は4つの骨
- 腸骨
- 坐骨
- 恥骨
- 仙骨
から構成されおります。
これらは強固な靭帯で固定されるため大きく動く構造ではありません。
骨盤そのものの骨が変形したり、曲がったりすることは、外傷(骨折)がない限り、
日常生活でずれてしまうほど簡単に動く関節ではないです。
実際の可動範囲は、
仙腸関節の可動性1〜4°程度。
並行移動1〜2mm程度。
つまりは「大きくずれる」ことはないのです。
正しくは、骨盤周囲の筋や機能などの乱れ・仙腸関節の微細は可動制限・骨盤の傾き(前傾・後傾)という「機能的な問題」は確かに存在します。
何が原因なのか?
骨盤の位置そのものではなく、機能面に目を向けるに必要があります。
① 骨盤の前傾・後傾(傾き)の問題
骨盤は前後に傾く動きをします。デスクワークが多い方は骨盤が前に傾きすぎ(前傾)、反り腰になって腰椎に過剰な負担がかかることがあります。一方、ずっとソファに座っている方は後傾になりやすく、腰の筋肉が伸ばされたまま固まります。これは「歪み」というより、習慣的な姿勢パターンの問題です。
② 仙腸関節の機能不全
骨盤の後ろ側にある仙腸関節は、わずか数ミリしか動かない関節ですが、この微細な動きが制限されると、安定や荷重伝達などの機能が働かず、腰部に痛みが出ることがあります。これは医学的に認められた概念であり、「仙腸関節性腰痛」として整形外科でも診断名として使われています。
③ 筋肉の非対称な緊張と弱化
体の使い方の影響や生活習慣によって、骨盤周囲の筋肉は左右で異なる状態になりやすいです。強い側が弱い側を引っ張ることで骨盤が「傾いて見える」状態になりますが、これは筋肉のバランス問題であり、骨そのものの変位ではありません。
「骨盤矯正」ではなく「骨盤機能の回復」を目指す理由
当院では「骨盤矯正」という言葉をあえて使っていません。
代わりに、骨盤周囲の機能を評価し、
段階的に回復させるアプローチをとっています。
○動きやテストなどで原因を探す
骨盤動きのテストや歩き方・立ち座り・前屈の動きを見て、どこに機能制限があるかを判断します。レントゲンには映らない「動きのクセ」を読み取ることが出発点です。
○筋・筋膜・関節へのアプローチ
硬くなった筋・筋膜・制限のある関節に対して、本来の動きや機能を取り戻します。「ボキボキする」施術ではなく、身体の反応を確認しながら丁寧に行います。
○深部安定筋の再活性化
骨盤の安定に関わる多裂筋・骨盤底筋群・横隔膜・腹横筋を正しく使えるようにアプローチ。土台が安定することで周囲筋もしっかりと機能します。
○日常生活への落とし込み(セルフケア指導)
毎日の姿勢・動き方・セルフエクササイズを一緒に考え、「ストレスのかからない身体」を目指します。
まとめ
「骨盤の歪み」より大切な、本質的な視点 腰痛と骨盤の関係は、
「歪んでいるから痛い」という単純な話ではありません。
より正確には、
身体の連動の崩れから起きていることが多くあります。
そのため、骨盤だけを「矯正」しても、
根本的には変わらないケースが少なくありません。
- 「レントゲンでは異常がないのに腰が痛い」
- 「骨盤矯正を受け続けてもすぐ戻ってしまう」
- 「仙腸関節痛がある」
その痛みが当たり前になっている方やどこに行っても変わらないと悩んでいる方。
一度当院にご相談ください。
その悩みから解放されるきっかけになれるよう、
一人ひとりのお身体を丁寧にみさせていただきます。
